まずは、今回使用するL6384E関連の資料を並べます。(STマイクロの資料はすべて英語です)
データシート:
アプリケーションガイド:
箱付き✨Vivienne Westwood カラビナ キーリング オーロラ色
技術資料(ヒントとコツ):
ブートストラップ回路の設計資料:
以上がSTマイクロの公式の資料です。
これに加えて、参考用にIR社のアプリケーションシートも紹介しておきます。
https://www.infineon.com/dgdl/AN-978.pdf?fileId=5546d46256fb43b301574c6029a97c36
こちらは日本語なので読みやすいかなと思います。
まずは、ブートストラップ周りの部品を選びます。
これに安全率15をかけます。
次にダイオードの選定です。
電流値は以下の式で計算します。周波数は想定最大周波数の2kHzを入れました。
また、耐圧をリカバリ時間は前回の通り以下の式で表せます。
これより、安価なファストリカバリダイオードである「UF4007」を選定しました。
次に耐圧と動作電圧関係のお話です。
まずは耐圧の確認を行います。L6384Eのデータシートの4ページに書かれている最大絶対定格を見ます。
アンダーシュートを減らすためにはスイッチング速度を遅くすること、そして配線のインダクタンスを減らす方法の2通りがあります。
・配線はできるだけ短くする
・ゲートドライバICとMOSFETはできるだけ近づける
・ブートストラップコンデンサの容量は0.47uF以上にする
・ゲートドライバの電源(Vcc)とGNDの間にブートストラップコンデンサの10倍以上の容量のコンデンサを入れる
最大定格に関する項目で注意しなければならないのは以上だと思います。あえて言うと、
VBOOT端子の耐圧(主回路の耐圧)がありますが、ここの耐圧は600V程度あるので基本的に、問題になることはないと思います。
次に入力端子周りの設計を行います。
入力端子はINとDT/SD端子の2つがありそれぞれの入力は以下のように設計します。
IN端子
DT/SD端子
出力のシャットダウンとデットタイムの設定端子です。
次に出力端子系の設計を行います。
VBOOT端子
HVG端子
ハイサイドドライバの出力端子です。ゲート抵抗を介してハイサイド側MOSFETのゲートに接続します。
VOUT端子
LVG端子
ローサイドドライバの出力端子で、ゲート抵抗を介してローサイド側MOSFETのゲートに接続します。
端子周りの設計はこのように行えばできるでしょう。では実際に設計した回路を紹介します。